12月3日(水)、「第1回 医療の授業~職員会議~」を根津にあるみのりcafeで開催いたしました。
このイベントは
「医療について、伝えたい・広げたい」
をテーマに、医療活動をされている方をスピーカーにお招きし
「どうすれば伝わるか?広がるか?」
を参加者全員で考えます。
記念すべき第1回は
NPO法人 地域医療を育てる会 野村 和之さん
をお招きして、活動の紹介と、活動を通してのどのように医療を伝えているか発表していただきました。
講演の内容を引用させていただくと、
社会には医療について「専門家」「詳しい患者や市民」「詳しくない患者や市民」が存在した時。
「専門家」の情報を「詳しい患者や市民」がどう伝えていくか。
これがポイントになります。
「詳しい患者や市民」が「詳しくない患者や市民」に伝えること。
これは日常生活の一部でも出来ることです。
詳しい人と詳しくない人には境界線が存在しているわけではありません。
しかし、実際の人数の割合を考えると
ごく僅かな人が医療について語っているだけで多くの人は興味のない人になります。
これは私も常に感じることですが、「詳しい患者や市民」が集まって市民活動が盛り上がってるだけで、世間全体では盛り上がっていないということです。
詳しい人が集まると、つい内容も専門的になってしまい集まる人が限られてきます。
だからと言ってマスコミやイベントを使うだけでは一過性のもので継続は期待できません。
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どう医療を伝え・広げるか?
この先10年、最も問題になると思われる「団塊の世代」を想定して後半のグループワークを行いました。
テーマは「団塊の世代への医療の伝え方」
医療について熱い思いを持つ10人が2つのテーブルに別れてグループワークに取り組みました。
私がファシリテーターを担当したグループではかつてない付箋の数が出され、模造紙に張り切れないほどでした。
キーワードは「シミュレーション」「メディアリテラシー」「イメージ」・・・
医療者と市民の間に、医療についてのイメージの食い違いがおきている。
「団塊の世代」も多様な人がおり、世代へのアプローチではなく「関心事」でのアプローチが必要なのでは?
という意見がありました。
もう1つのグループでは「孫」「趣味」「お金の問題」など、
「いかに団塊の世代の興味をひくか」という点にもフォーカスがあてられ、
同じテーマでも全く違う発表になりました。
(これがグループワークのおもしろいところ)
どちらのグループでも共通して出てきたキーワードは
「考えてもらうこと」
それは「医療」である必要はなく、自分の未来や家族のことを考えてもらえばいいのです。
10年後、あなたはどうなっていますか?
それだけでも「医療について伝わり・広がる」かもしれません。
医療の授業でも今後とも「知る機会・考える機会」を提供できればと思います。