子どもの食育を考えるフォーラム~子どもの食の安全と対応~

1月24日(土)、第9回子どもの食育を考えるフォーラム~子どもの食の安全と対応~

に参加してまいりました。


 

みなさん、「食育」という言葉にどんなイメージを持っていますか?

 

私は人間にとって「食」というのはかなり大事な部分だと思っているので、

「食育」も当然必要なことだと思っていました。


しかし「食育って、あんまり好きじゃない」という意見を持つ人がいる、ということを知りました。

(『子育てハッピーアドバイス 笑顔いっぱい 食育の巻』より)

 

「子どもにはちゃんと朝ご飯を食べさせなさい」

「インスタントはだめ、コンビニ弁当もだめ」

「ちゃんと愛情を注いで、栄養のあるものを食べさせましょう」


「食育」って、なんとなく上から目線なのです。


言われてみると、なるほど。

確かに、お母さんたちに何かを強制しているような感じがします。


そこで今回のフォーラムでは小児科医(小児科学会)としてはどうなのか?

を確認してきました。


結論から言うと


「1週間ぐらいで凸凹があっても必要な栄養を摂れている状態を目指しましょう」


ということでした。


最初は「日本人の食事摂取基準2015年版」の話。


日本人は食塩摂りすぎだそうです。


大人の摂取量目安

男8.0、女7.0g(5年前の前回の基準から男女とも1g減)

WHOは男女とも5gを推奨。


自分が学校で教わった時は10gだったような気がしますが、徐々に減っているようです。

でもそんなに減らすと日本人の味覚としては美味しくないでしょ?

ということからこのぐらいの数値だとか。


その他、子どもの傾向としては食物繊維が不足傾向で、タンパク質は多いそうです。


こういった問題がありますが「サプリメント」で補う必要はない。

ということでした。


今回のフォーラム、実は「食育」よいうより「サプリメント」についての内容が多く、

ちょっと期待したものと違ったのですが、折角なので書いてみます。


「サプリメント」は必要ない、とすでに書きましたがその理由についてです。


「医薬品」と「健康食品」の違いは


「品質」、「対象(病人か健康な人か)」、「選択・利用の自由」


です。

健康食品にはいいことばっかり書いてありますが、品質は安定しないし、病人が食べることを想定してないし、必要摂取量もわからないということ。



親がサプリメントを使う時、


「食事だけでは栄養が足りない気がした」


という思いがあるそうです。

まさに「食育」の弊害かもしれません。


実際に利用しているのも「いい加減な食事を与えている親」というより「高学歴で教育熱心な親」

「アスリートとして教育している親」などにもいるようです。


サプリメントは子どもでの安全性は確認していません。(医薬品も同じですが)

「子ども用」でも現実には確認はできないので、子どもへの影響を推測で作っています。

他の成分(不純物)などを摂りすぎることも問題になります。



そして、なんとなく「身体によさそう」というものに惹かれてしまうようで、

もう1点驚いた報告があります。


それは「スポーツ飲料は歯には悪いが、からだにはよい」というイメージがあること。

からだにも悪いんですよ!飲みすぎは!!


でも病気の時には「水」ではだめ。イオン飲料の方が。という「医師のすすめ」が飲むきっかけになっているそうです。(もちろん医師がすすめたのは「毎日」ではなく病気の間だけでしょう)

確かに「水」だけでは足りないものもありますが、飲みすぎはビタミンB1不足を招き、酷い事例では脳症まで起こしたケースもあります。(いずれも1歳前後の子どもが毎日多飲したケース)


ではどうするか?というとはじめに書いた通り、

「1週間ぐらいでちゃんとした食事を」「普通に食事をしていれば」

という話が多く、「ちゃんとした」や「普通」という表現になってしまうのですが。

言えることは「色々なものを多過ぎず少な過ぎず食べる」ぐらいでしょうか。