「医療の授業」をつくりませんか? in MCD研究会

2月20日(金)、Medical Community Design研究会にて

 

 「医療の授業」をつくりませんか


というテーマで勉強会を担当させていただきました。


前半は『わたしと「医療の授業」』についてお話させていただきました。

後半は『あなたと「医療の授業」』について参加者それぞれの「医療の授業」について意見を交わしました。


「医療」に関わる可能性はすべての人にあります誰もが100%患者になります。

しかし、普段、私たちは「医療」について知る機会、考える機会がありません。

そこで、医療を知る・考える機会をつくること、この機会が「医療の授業」です。


まず私が「医療の授業」をはじめるまでの経緯をお話させ頂きました。


その中で私が医療に対する考え方でおきた変化を紹介いたしました。


はじめは「医療の中心は医師」だと思っていました。


これは私に限らず、多くの方が抱いているイメージでしょう。

しかし近年医師を頂点にしたピラミッド型ではなく、医療者が連携をとる「チーム医療」

そして患者の意思を尊重した「患者中心の医療」という考えが広まっています。


しかし


 「患者中心のチーム医療」


という言葉には、


 「患者の医療者への依存」


 「患者は治療を受けてもチームには参加しない」


という意味が隠れていないでしょうか?

私は「チーム医療」という言葉を使うなら、そのチームに必ず「患者」も入るべきだと思います。

患者も一緒に病気と向き合う「患者協働の医療」が目指す姿です。

医師中心の医療が「患者と医療の関係1.0」

患者中心の医療が「患者と医療の関係2.0」

患者協働の医療が「患者と医療の関係3.0」

と言ったところです。


私は普通の患者より少し「医療」に近い位置に立ち、

「患者と医療者の間を縮める架け橋になれれば」と思い活動をしています。


私の経験や立場を活かして私にできること。

それが「医療の授業」をつくることだと思っています。


その結果、「医療の授業」を受ける機会が子どもたちへも広がっていくことを目指しています。

「医療の授業」が社会にあふれるようにするには、とても私だけではできません。

そこで後半のワークでは


 あなたと「医療の授業」


として、


 こんな「医療の授業」を受けたい

 こんな「医療の授業」を伝えたい


 「医療の授業」があったらどう社会が変わるか?


をワークシートを使って考えていただきました。

参加者それぞれの立場や背景から、様々な「医療の授業」のアイデアが出てきました。

医療と病院との関わり方、自分の健康についての考え方。

様々な視点からから意見が交わされましたが、ひとつ共通する部分は


「地域や人とのつながり」


だと感じました。

つながりのある社会であれば、今より医療が受けやすく、医療に関わる回数も減る(健康な)生活が送れるのではないか。そのためには今までの前提も変えていく必要があります。

変化は住環境など日常生活からも起きていくでしょう。


後半のワークでは実に「Medical Community Design研究会」らしい意見が出されたと思います。

複数人でのワークは参加者それぞれの意見交換をすることができます。

そこにいつもと違う視点、新しい気づきがあり、これが醍醐味です。

わたしの「医療の授業」としても、たくさんの収穫がありました。


今回は貴重な機会をいただきありがとうございました。