いつもお世話になっている「知ろう小児医療守ろう子ども達の会」の講座が、つくばで開催されるということで、久しぶりにお邪魔させていただきました。
今回のテーマは
『子どもの病気とホームケア』
主催は「NPO法人 ままとーん」さまです。
内容は3人の講師による、3本立てです。
それでは内容について、
1.「急な体調変化、慌てないでここをチェック」 子どもの救急相談員 大澤さん
3人の男子を育て、#8000の相談員も務める 。
そのお話は臨場感たっぷりでした。
今年の冬はインフルエンザが大流行して、今も続いています。
熱も出ますが、熱の高さと症状の重さは一致しないこと。
ウイルスと闘うための発熱。熱は上がり始めがつらいけど、、、
解熱剤のタイミング。効果について。
また、咳や鼻水、嘔吐下痢についても受診の目安はどうか?
どれもひとつの、その時だけの症状で判断するのは難しく、
「様子をみていく」ということが大事です。
でも、その「様子をみる」というのが難しいんですよね。
そんな「様子をみる」ってなにをみればいいの!?
という部分にも症状ごとにお話しいただきました。
親にしかわからない様子、表情。
そういったものも受診の目安につながります。
#8000の電話相談事例を交え、とても実践的なお話が聴けました!
2.「子どもの発達段階と事故予防」 小児看護専門看護師 門間さん
「子どもの発達段階と事故予防」について。
こちらもレントゲン写真も飛び出す、現場のリアルなお話が聴けました。
発達・成長の図でxカ月で~が出来る。
という表記があります。何かが出来る。というのは危険なことも出来るようになることです。
例えば「一人でビスケットが食べられるようになる」
→「なんでも口に入れて窒息のリスクがある」ということ。
子どもは「これが飲み込める・飲み込めない」なんて考えずに口に入れます。
だから飲み込んでしまう。常に誤飲の事故というのは起きており、
最悪お腹を切って取り出す。ということもあるので、是非予防を。
そのためには整理整頓。(耳が痛いです)
子どもはいつも親の少し斜め前を進んでいます。
「まだ~できないから大丈夫」は通じないんですね。
3.「親が知っておきたい子どもの体調管理」 知ろう小児医療守ろう子ども達の会代表 阿真さん
誰もが病気をして、免疫をつけて成長していくこと。
受診しない、ではなく、長引かせない・こじらせない。
受診の3つのポイント
「観察・記録・伝える」
について。
茨城県は人口当たりの「小児科医師数」がワースト1位です。
特に大きな病院では大変な状況だとは思いますが、
「受診しない」ではなく、受診のタイミングをつかむこと。
かかりつけの医師、看護師を信じられる。というのは大事なこと。
怒られても、短い診療時間でも「正直に」話すことで、
なかなか見せてくれない医師・看護師がもつ沢山の引き出しが開き始めます。
最後には質疑応答もあり、次のような興味深い内容もありました。
Q.子どもは静かにおぼれます。というのは本当ですか?
A.本当です。静かに沈んでいく子どもと水の中で目が合います。
小学生ぐらいでも静かに沈んでいく。
(テレビなどで暴れて溺れていくと様子とは限りません)
この質疑応答の内容は下記もご参考に。
「子どもは静かに溺れます」医師が注意喚起(BuzzFeed Japan) - Yahoo!ニュース https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170929-00010003-bfj-hlth
子育て系の講座会場は赤ちゃんへの配慮から和室で開催されることもあり、
今回も和室での開催で、赤ちゃんが歩き回る和やかな雰囲気でした。
こういった子どもの病気とケアについての講座が全国各地でも開催されれば、
小さな命、またその親にとって、どれだけ心強いことかと思います。